問題 : 肝機能障害患者への薬物投与
薬剤Mは主に肝臓で代謝される低抽出性薬物です。以下の患者において肝機能障害の程度が異なる場合、薬物動態と用量調整について考察してください。

 

患者A: 軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類スコア5ー6)。

 

患者B: 中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類スコア7ー9)。

 

患者C: 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類スコア10ー15)。

 

1.各患者におけるクリアランスの変化を予測し、薬物動態への影響を説明してください。

 

2.各患者における初期投与量の設定方法を提案してください。

 

3.肝機能障害患者における副作用リスクを低減するためのモニタリング項目を挙げてください。

 

解答:

 

1.クリアランスの変化と薬物動態

 

患者A(軽度): 肝代謝能力がやや低下。薬物クリアランスが若干減少し、血中濃度がわずかに上昇。
患者B(中等度): 肝代謝能力の低下が顕著。クリアランスの大幅な減少が見込まれ、薬物の半減期が延長する可能性。
患者C(重度): 代謝能力が著しく低下。クリアランスは極めて低く、蓄積による毒性リスクが高い。
2.初期投与量の設定

 

患者A: 標準用量の75〜100%を推奨。TDMで調整。
患者B: 初期用量を50〜75%に減量。動態モニタリングを強化。
患者C: 初期用量をさらに減量(25〜50%)。代替薬の検討も必要。
3.モニタリング項目

 

血中薬物濃度(特に治療域の狭い薬物)。
肝機能指標(AST, ALT, ALP, ビリルビン)。
患者の臨床症状(倦怠感、意識レベル低下など)。