問題 1: 経口避妊薬と抗菌薬の相互作用
28歳女性、経口避妊薬を使用中です。感染症の治療のためにアモキシシリンが処方されました。この際の薬物相互作用として最も注意すべき点はどれですか?
1避妊効果の低下
2抗菌薬の効果減弱
3高カリウム血症のリスク
4出血リスクの増加
正解: 1. 避妊効果の低下
解説:
一部の抗菌薬は腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬のエストロゲンの再吸収を妨げる可能性があります。その結果、避妊効果が低下するリスクがあります。患者にこの可能性を説明し、必要に応じて代替の避妊方法を使用するよう指導することが重要です。
問題 2: 抗菌薬使用の基本
72歳女性、尿路感染症の診断を受けました。尿培養の結果、ESBL産生大腸菌が検出されました。この場合の第一選択薬として適切なのはどれですか?
1セファレキシン
2アモキシシリン
3メロペネム
4アジスロマイシン
正解: 3. メロペネム
解説:
ESBL産生菌は多くのペニシリン系やセファロスポリン系抗菌薬に耐性を示します。カルバペネム系抗菌薬(例:メロペネム)はESBL産生菌に対して高い活性を持ち、第一選択薬として適しています。アジスロマイシンは尿路感染症の治療には適しません。
問題 3: 心房細動の抗凝固療法
65歳男性、非弁膜症性心房細動(NVAF)で心血管イベント予防のため抗凝固療法が必要です。腎機能は正常で、特に出血リスクの既往はありません。最適な選択肢はどれですか?
1アスピリン
2リバーロキサバン
3ダビガトラン(通常用量)
4ワルファリン
正解: 2. リバーロキサバン
解説:
リバーロキサバンやダビガトランなどのDOAC(直接経口抗凝固薬)は、NVAF患者においてワルファリンに比べて出血リスクが低く、管理が容易です。アスピリンは抗凝固効果が不十分であり、第一選択にはなりません。ワルファリンはINRの定期モニタリングが必要であるため、通常はDOACが推奨されます。
問題 4: 抗腫瘍薬の副作用
52歳女性、乳がんの治療のためドキソルビシンを含む化学療法を受けています。ドキソルビシンの重大な副作用として最も注意すべきものはどれですか?
1末梢神経障害
2心毒性
3腎障害
4肝障害
正解: 2. 心毒性
解説:
ドキソルビシン(アントラサイクリン系抗腫瘍薬)は累積投与量に依存して心毒性(心筋症や心不全)のリスクがあります。このため、投与総量をモニタリングし、必要に応じてエコー検査で心機能を評価することが推奨されます。
問題 5: 感染症予防のためのワクチン
60歳男性、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を患っており、感染症予防が推奨されています。この患者に対して推奨されるワクチンはどれですか?
1インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチン
2麻疹ワクチンと破傷風ワクチン
3ロタウイルスワクチンとHPVワクチン
4BCGワクチン
正解: 1. インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチン
解説:
COPD患者は呼吸器感染症のリスクが高いため、毎年のインフルエンザワクチン接種と肺炎球菌ワクチン(PCV13とPPSV23)の接種が推奨されます。これにより感染症による重篤な合併症のリスクを軽減できます。
問題 6: 糖尿病の慢性合併症
55歳女性、2型糖尿病を患い、最近足のしびれを訴えています。糖尿病性神経障害が疑われる場合、治療薬として適切なものはどれですか?
1メトホルミン
2プレガバリン
3スタチン
4SGLT2阻害薬
正解: 2. プレガバリン
解説:
糖尿病性神経障害による疼痛やしびれに対しては、プレガバリンやガバペンチンなどの神経痛治療薬が効果的です。メトホルミンは血糖降下薬、スタチンは脂質異常症治療薬、SGLT2阻害薬は血糖管理のための薬剤であり、神経障害の治療には使用されません。
問題 7: 腎機能低下患者における利尿薬
75歳男性、心不全と慢性腎不全(eGFR 25 mL/min/1.73m2)を患っています。この患者において使用が推奨される利尿薬はどれですか?
1ヒドロクロロチアジド
2ループ利尿薬(フロセミド)
3スピロノラクトン
4マンニトール
正解: 2. ループ利尿薬(フロセミド)
解説:
ループ利尿薬(例:フロセミド)は、腎機能が低下している患者でも効果を発揮します。一方、チアジド系利尿薬は腎機能が低下していると効果が減弱します。スピロノラクトンは高カリウム血症のリスクがあり、慎重に使用すべきです。
問題 8: 抗てんかん薬の妊婦への使用
妊娠中の女性がてんかんの治療を継続する必要があります。この場合、胎児への影響が最も少ないとされる抗てんかん薬はどれですか?
1バルプロ酸
2ラモトリギン
3フェニトイン
4トピラマート
正解: 2. ラモトリギン
解説:
ラモトリギンは妊婦における相対的な安全性が高く、胎児への奇形リスクが低いとされています。一方、バルプロ酸やフェニトインは催奇形性が高いため、妊娠中には避けるべき薬剤です。
問題 9: GERD治療薬の選択
45歳男性、逆流性食道炎(GERD)が診断され、胸焼けの症状を訴えています。この患者に最も適した治療薬はどれですか?
1アルミニウム含有制酸薬
2プロトンポンプ阻害薬(PPI)
3ヒスタミンH2受容体拮抗薬
4ドパミンD2受容体拮抗薬
正解: 2. プロトンポンプ阻害薬(PPI)
解説:
GERDの治療ではPPI(例:オメプラゾール)が第一選択薬として推奨されます。PPIは胃酸分泌を強力に抑制し、症状の緩和と食道粘膜の治癒を促進します。
問題 10: 抗菌薬の副作用
65歳女性、慢性気管支炎の急性増悪でレボフロキサシン(ニューキノロン系抗菌薬)が処方されました。この薬剤の重大な副作用として最も注意すべきものはどれですか?
1高カリウム血症
2腱障害
3末梢神経障害
4肝障害
正解: 2. 腱障害
解説:
ニューキノロン系抗菌薬(例:レボフロキサシン)は腱炎や腱断裂のリスクを高めることが知られています。このリスクは特に高齢者やステロイドを併用している患者で高まります。末梢神経障害や肝障害も稀に起こることがありますが、腱障害が最も重要な副作用です。