桂枝湯

桂枝湯

桂枝湯は普段から虚弱体質の人の軽い表証によく適応する漢方であり主に感染症の初期に発汗療法にて用いられる。また、強壮剤として気を増し血の循環を良くする働きを有する漢方でもある。

 

その他、妊婦や虚弱体質の感冒初期で葛根湯などが使えない場合の選択は好適といえる。

 

桂枝湯を構成する生薬として桂枝、芍薬、甘草、生姜、大棗が列挙される。芍薬は生姜、桂皮の解表作用(体内や体表の邪気を除く)により汗が出すぎるのを防ぐ。また、血行を良くし、筋肉の緊張を緩和させる働きを有する。甘草は芍薬と協力することで痛みや筋肉の緊張を和らげるほか桂枝とも協力しのぼせを緩和させる。生姜は体を温める働きを有し桂枝と一緒に気を巡らす。また、甘味剤(大棗、桂枝、甘草)が胃にもたれるのを防いでいる。