高血圧治療薬記事一覧

<血圧の話>血圧は、心拍出量と末梢血管抵抗の積として表される。血圧には収縮期血圧(最高血圧)と、拡張期血圧(最低血圧)がある。高血圧は大きく2つに分類されます。1つめは、本態性高血圧症です。これは、明らかな原因がない高血圧のことです。2つめは、二次性高血圧症です。これは、原因となる基礎疾患があって生じる高血圧のことです。基礎疾患としては、腎疾患や、内分泌性の疾患が例としてあげられます。<高血圧治療...

利尿薬:ラシックス(フロセミド)ループ利尿薬に分類される。尿量を増やすことで血圧を下げます。フロセミド(商品名:ラシックス)は、心不全の患者さんにも使用されます。心不全では、心臓が正常に働かないために血流が滞っています。血液(体液)の流れが各組織で滞り、体内に水分が溜まってしまいます。この状態が浮腫です。そのため、利尿剤が使用されます。これは、体内の水分を尿として排泄させることで、浮腫を改善するも...

利尿薬:フルイトラン(トリクロルメチアジド)高血圧症の治療に用いられる利尿剤だが、心不全の治療にも用いられる。トリクロルメチアジド(商品名:フルトラン)は、朝1回の服用で翌朝まで血圧を下げる効果があることが臨床試験で確認されている。また、長期投与でも効果が持続する薬剤です。重大な副作用として、ナトリウムの排泄を促進するため、低ナトリウム血症が知られています。また、低カリウム血症も副作用として知られ...

利尿薬:ナトリックス(インダパミド)インダパミドは薬理作用はチアジド系利尿薬に類似しているが、化学構造がチアジド系利尿薬と異なるため、非チアジド系に分類される。インダパミド(商品名:ナトリックス)は遠位尿細管と呼ばれる部分に作用する。インダパミド(商品名:ナトリックス)の特徴?利尿剤は古くから高血圧の治療に用いられてきました。この利尿剤は高血圧治療の主役ではないとはいえ、その使用量は大きい。インダ...

アルダクトンA(スピロノラクトン)スピロノラクトン(商品名:アルダクトンA)の特徴私たちの体内には血圧を上昇させる物質があり、この物質の1つにアルドステロンと呼ばれるものがあります。アルドステロンは遠位尿細管に存在する輸送体(Na-K交換系)に作用して、ナトリウムの再吸収を促進します。これが体内の水分量の増加につながり、血圧上昇を引き起こします。スピロノラクトン(商品名:アルダクトンA)はアルドス...

選択的アルドステロン阻害薬:セララ(エプレレノン)エプレレノン(商品名:セララ)は選択的アルドステロン阻害薬と呼ばれる種類の薬になります。エプレレノン(商品名:セララ)の特徴アルドステロンが作用する受容体は腎臓以外にも、心臓や血管壁、脳など全身に存在することが分かっています。アルドステロンがこれらの受容体に働きかけることにより、心臓や血管の線維化、心肥大、腎障害に関与することが報告されています。そ...

α遮断薬:ミニプレス(プラゾシン)プラゾシン(商品名:ミニプレス)の作用機序私たちが運動をしているときなど、激しく動いていると血圧が上がります。これは、神経の働きが大きく関わっています。このとき働く神経を交感神経と呼び、交感神経が活性化するとさまざまな反応が起こります。運動をしているとき、相手をよく見るために瞳孔は散大します。また、空気を効率よく取り入れるために気管支は拡張し、血液を送るために心臓...

α遮断薬:カルデナリン(ドキサゾシン)カルデナリン(ドキサゾシン)の作用機序:高血圧治療薬血管には弾力性があり、しなやかです。しかし、年を追うごとにこの弾力性は失われ、しだいに固くなっていきます。その結果、動脈硬化を発症します。高血圧は動脈硬化を誘発する大きな因子であり、心筋梗塞や脳卒中のリスクです。そこで、高血圧を治療するために使用される薬としてドキサゾシン(商品名:カルデナリン)があります。ド...

β遮断薬:セロケン、ロプレソール(メトプロロール)血管に対して常に高い圧力がかかる病気を高血圧といいます。高血圧は動脈硬化を引き起こし、死に直結する脳卒中や心筋梗塞の引き金となります。また、心臓に血液を送るための血管(冠動脈)が存在しますが、動脈硬化によって冠動脈が細くなることがあります。この場合、血流の停滞によって心筋細胞へ十分に栄養や酸素が行き渡らないため、胸に激痛が起こります。これが、狭心症...

β遮断薬:テノーミン(アテノロール)アテノロールはβ遮断薬と呼ばれる種類の薬になります。アテノロール(商品名:テノーミン)の作用機序血圧とは、血液が血管壁を押すときの圧力です。そのため、血管にたくさんの血液が存在すれば、その分だけ血液が血管壁を押すようになります。つまり、血圧が高くなります。これに大きく関わる要因の一つに、「心臓の拍動」があります。心拍数が多くなると、それだけ血液が血管へと送り出さ...

β遮断薬:ビソノテープ(ビソプロロール)高血圧の状態では、常に血管に高い圧がかかっています。これによって動脈硬化が進行し、血管がボロボロになってしまいます。その結果、脳卒中や心筋梗塞などの血管が関わる病気を引き起こしやすくなります。これを防ぐために高血圧治療薬としてビソプロロール(商品名:ビソノテープ)が使用されます。ビソプロロールはβ遮断薬と呼ばれる種類の薬になります。ビソプロロール(商品名:ビ...

β遮断薬:ベタキソロール(商品名:ケルロング)ケルロング(ベタキソロール)の作用機序:高血圧・狭心症治療薬高血圧では、血管に強い圧力がかかっているために動脈硬化を引き起こしてしまいます。これにより、脳の血管が詰まったり破れたりする「脳卒中」、心臓へ栄養を送る血管(冠動脈)が詰まる「心筋梗塞」を引き起こしやすくなります。また、動脈硬化によって冠動脈が細くなると、心筋細胞に十分な血液が行き渡らなくなり...

β遮断薬:セリプロロール(商品名:セレクトール)血圧の高い状態が続くことによって動脈硬化を引き起こす病気として高血圧があります。高血圧の状態が続くと、脳卒中や心筋梗塞などの病気を引き起こしやすくなります。また、血管の中には「心臓に血液を送るための血管」があり、これを冠動脈と呼びます。動脈硬化によって冠動脈が細くなると、心臓に十分な血液が行き渡らなくなります。これによって胸に激痛を引き起こす病気が狭...

カルシウム拮抗薬:アダラート(ニフェジピン)高血圧では血管に高い圧がかかるため、血管に大きなストレスをかけてしまいます。これによって血管がボロボロになり、脳卒中や心筋梗塞などの合併症を引き起こしてしまいます。また、高血圧などによって動脈硬化が進むと心臓に栄養を送るための血管が細くなり、心臓の細胞に十分な栄養が供給されなくなることがあります。これによって胸に激痛が起こりますが、この病気を狭心症と呼び...

カルシウム拮抗薬:シルニジピン(商品名:アテレック)常に血管に対して高い圧力がかかっている状態が高血圧です。高血圧では血管にストレスがかかることで動脈硬化が進行していき、脳卒中や心筋梗塞、腎不全などの合併症を引き起こしてしまいます。そこで、これら高血圧を治療するために使用される薬としてシルニジピン(商品名:アテレック)があります。シルニジピンはカルシウム拮抗薬と呼ばれる種類の薬になります。シルニジ...

カルシウム拮抗薬:ニカルジピン(商品名:ペルジピン)動脈は弾力性があってしなやかですが、高血圧患者では動脈硬化が進行することで血管がボロボロになってしまいます。これによって脳卒中や心筋梗塞などの合併症を引き起こし、死に至ります。そこで、血圧を下げることでこれら合併症を予防する薬としてニカルジピン(商品名:ペルジピン)があります。ニカルジピンはカルシウム拮抗薬と呼ばれる種類の薬になります。 ニカルジ...

カルシウム拮抗薬:ニトレンジピン(商品名:バイロテンシン)高血圧では、血管に対して常に高い圧力がかかっています。この状態が長く続くと動脈硬化を引き起こし、脳卒中や心筋梗塞などの致死的な病気の引き金となります。また、動脈硬化が起こると冠動脈(心臓に栄養を送るための血管)が細くなるため、心筋細胞に十分な栄養・酸素が行き渡らなくなります。これによって胸に激痛を生じる病気が狭心症です。そこで、これら高血圧...

カルシウム拮抗薬:ニソルジピン(商品名:バイミカード)血圧とは、「血液が血管壁を押し出すときの圧力」を指します。この圧力が異常に高くなっている状態が高血圧です。高血圧状態に陥る理由の1つに動脈硬化がありますが、動脈硬化では血管壁にコレステロールが沈着することで血管が細くなっています。血液が通りにくくなるため、その分だけ血管壁にかかる圧力は高くなります。つまり、血圧が上昇します。これを専門用語では「...

カルシウム拮抗薬:マニジピン(商品名:カルスロット)常に血圧が高くなっている状態が高血圧です。高血圧であると、動脈が硬くなってしまう動脈硬化が進行します。これにより、脳卒中や心筋梗塞などの致死的な病気が引き起こされます。そこで、高血圧を治療することで先に挙げた合併症を治療する薬がマニジピン(商品名:カルスロット)です。マニジピンはカルシウム拮抗薬と呼ばれる種類の薬になります。マニジピン(商品名:カ...

カルシウム拮抗薬:ベニジピン(商品名:コニール)正常な人よりも血圧が高くなってしまう病気として高血圧があります。高血圧を発症してしまうと動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞、腎不全などの合併症が引き起こされます。これを防ぐため、高血圧を治療する薬としてベニジピン(商品名:コニール)が使用されます。ベニジピンはカルシウム拮抗薬と呼ばれる種類の薬になります。ベニジピン(商品名:コニール)の作用機序血圧に...

カルシウム拮抗薬:アゼルニジピン(商品名:カルブロック)生活習慣病の代表的な疾患の1つとして高血圧があります。高血圧では脳卒中などの脳血管障害、そして狭心症などの虚血性心疾患を引き起こすリスクとなります。そこで、これらの合併症を防ぐために使用される薬がアゼルニジピン(商品名:カルブロック)です。アゼルニジピンはカルシウム拮抗薬と呼ばれる種類の薬になります。アゼルニジピン(商品名:カルブロック)の作...

カルシウム拮抗薬:アムロジピン(商品名:ノルバスク、アムロジン)血管にかかっている圧力を減らすためには、血管そのものを拡げてやれば良いことが分かります。このような作用によって高血圧を治療する薬として、カルシウム拮抗薬と呼ばれる種類の医薬品があります。このカルシウム拮抗薬の中でも多用される医薬品としてアムロジピン(商品名:ノルバスク、アムロジン)があります。カルシウム拮抗薬の作用機序カルシウムと言え...

カルシウム拮抗薬:ジルチアゼム(商品名:ヘルベッサー)血管が関わる病気として、血圧が高くなる高血圧があります。高血圧では、動脈硬化を引き起こすことで脳卒中や心筋梗塞などの合併症を引き起こしてしまいます。また、狭心症も血管が大きく関わる病気です。血管の中には「心臓に栄養や酸素を送るための血管」が存在しており、この血管を冠動脈と呼びます。狭心症では冠動脈が細くなっており、心臓の細胞に十分な血液が届かな...

直接的レニン阻害薬:アリスキレン(商品名:ラジレス)高血圧治療薬を理解する上で、レニン-アンジオテンシン系と呼ばれる経路を理解することはとても重要になります。理由は簡単であり、この機序に関わる高血圧治療薬は売上の上位を占めているからです。1998年でのロサルタン(商品名:ニューロタン)の発売以来、10年ぶりの新しい作用機序の薬として2009年にアリスキレン(商品名:ラジレス)が発売されました。この...

アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬):カプトプリル(商品名:カプトリル)高血圧であると、脳卒中や心筋梗塞などの合併症を防ぐために血圧を下げることを考えます。この時、血圧を下げるための概念は単純であり、「血圧を上げる物質の働きを抑制すれば良い」と考えます。この血圧を上げる物質として、アンジオテンシンUという物質があります。そこで、この物質を何とかして抑制しようとするのです。アンジオテンシン...

アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬):エナラプリル(商品名:レニベース)高血圧治療で重要となる経路として、レニン-アンジオテンシン系(RA系)と呼ばれる経路があります。この経路が何に関わっているかと言うと、「血圧を上昇させる物質の生成」に関与しています。そのため、レニン-アンジオテンシン系(RA系)に作用することによって血圧上昇に関わる物質の作用を抑えてしまえば、血圧を下げることができる...

アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬):イミダプリル(商品名:タナトリル)高血圧によって血管への圧が高くなると、動脈硬化などを引き起こしてしまいます。動脈硬化によって血管が脆くなると、脳卒中や心筋梗塞の危険性が高まってしまいます。そこで、これら高血圧による治療に使用される薬としてイミダプリル(商品名:タナトリル)があります。イミダプリルはアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)と呼ば...

アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬):リシノプリル(商品名:ロンゲス、ゼストリル)高血圧状態が続くと、血管に大きな負担がかかるために動脈硬化が進行します。その結果、脳卒中や心筋梗塞などの病気の引き金となります。そこで、これら高血圧を治療するために使用される薬としてリシノプリル(商品名:ロンゲス、ゼストリル)があります。リシノプリルはアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)と呼ばれる...

アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬):ペリンドプリル(商品名:コバシル)血圧が常に高い状態として高血圧が知られています。高血圧では血管にストレスがかかるため、血管の弾力性が失われることで動脈硬化が引き起こされます。これにより、脳卒中や心筋梗塞などの重篤な病気を発症してしまいます。そこで、血圧を下げることで高血圧を治療し、これらの合併症を予防する薬としてペリンドプリル(商品名:コバシル)が...

アンジオテンシンU受容体阻害薬(ARB):ロサルタン(商品名:ニューロタン)高血圧の治療を考える上で、アンジオテンシンUという物質を理解することがとても重要になります。なぜなら、アンジオテンシンUは血圧を上昇させる物質だからです。アンジオテンシンUが存在するために血圧が上がります。それでは、このアンジオテンシンUの働きを抑えてしまえば、血圧を下げることができるはずです。このような作用によって血圧を...